タイトルはお題サイト「シェイクスピア」様より。
常日頃から血気盛んなデストロン軍団。
それが久しぶりの戦闘ともなれば、俄然皆の気分も盛り上がるというものだ。
戦闘前独特の喧騒に包まれた基地内。
むっとするような熱気が興奮の気配と共に装甲にまとわりつく。
ちりちりと心地良いそれを楽しみながらアストロトレインは逸る皆をぼんやり眺めていた。
一方アストロトレインの相棒は、戦闘だとわかるやいなや武器のチェックに余念がない。
センサーを確かめ、背中の大砲の動作をチェックし、剣や銃を出したりしまったり。
待ちきれない、といわんばかりの落ち着きのなさ。
ブリッツウィングは純粋に戦うことを楽しみ、暴れることを好むので、興が乗ってくると味方だろうと平気で巻き添えにする。
破壊衝動にかられるとどうにも止まらないらしい。
実際笑いながら敵味方関係なく吹っ飛ばしているブリッツウィングは、非常に楽しそうだ。
悲鳴を上げて飛べば、誰でもいいようにも思える。
そして、巻き添えにされた奴らの苦情はなぜかアストロトレインのところにくる。
ブリッツウィングに言えよ、と言っても「あいつはだめだ」となぜか頑なに首を振るのだ。
そんなのに一々対応するのは面倒くさいので出発前、一応「味方は撃つなよ」と釘を刺したものの、そわそわしているブリッツウィングは聞いているのかいないのか。うきうきと楽しそうに飛び跳ねている。
一番に戦場に降り立ったブリッツウィングの後ろで援護をしながらアストロトレインは自分も昂ぶってくるのを感じた。
手に伝わってくる銃の反動がそれに拍車をかける。
頭上をジェットロン達が飛び交い、地上では激しい肉弾戦が展開されている。
ちょろちょろと目障りなサイバトロンの相手をしていて、アストロトレインは気が付いたらブリッツウィングの姿を見失っていた。
どこへいった、と見回すといつの間にか包囲されているではないか。
あの馬鹿、と舌打ちしてトランスフォームすると囲いに突っ込む。
おお、アストロトレイン、と暢気に呼ぶブリッツウィングに呆れてアストロトレインは舌打ちをした。
頭を一発殴って「この馬鹿、ちゃんと戦え!」と叫ぶとサイバトロンどもに向き直る。
痛い、とぼやいたブリッツウィングは「でもお前が来てくれるじゃねぇか」と呟いた。
溜め息をつくとアストロトレインは聞こえなかったふりをして、銃を構えた。
*2008/08/24 前ブログより転載・加筆修正
*2008/11/24 加筆修正