どんっと乱暴に合わせられた背中にサウンドウェーブは僅かに目を細めた。膝の上で休んでいたコンドルが警戒と威嚇の翼を広げる。宥めるように翼に手を置くと、見上げてくる目に不満が浮かぶ。それを見なかったことにして向こうへ行くよう促すと、コンドルは渋々といった様子を隠さずに膝から降りた。
飛び立つ前、嘴がかちかちと抗議の音を立てる。後で埋め合わせを、とそれくらいではコンドルの機嫌は直りそうにないが、何も約束せずに追い出すわけにもいかない。滑らかに空を飛ぶ姿が暗闇に消える一瞬前、振り返った赤い目が鋭く光った。
「行っちまったがいいのか」
背中を向けているはずなのに今の無言のやりとりをどう察知していたものか、スタースクリームが言う。
「構わない」
サウンドウェーブは、行かせたのだ、とは言わなかった。お前のために、とも。そういう言葉はきっとスタースクリームには届かないだろう。ひねくれて受け止めて勝手にすねるのが落ちだ。
代わりに、投げ出された手を探って掴む。スタースクリームはふんっと鼻を鳴らしたが、手をふりほどいたりはしなかった。繋いだ手に力を込めると、背にかかる重みが少し増す。その重みに、サウンドウェーブは密かに口元を緩めた。スタースクリームと過ごす時には、部下達とはいる時とはまた別の穏やかさがある。どこかからじわりとこみ上げてくる熱も、不快ではないのだ。
*2014/08/21(Twitterタグ"リクエストされたCPでどんな話が書きたいかめっちゃ頑張って考える">音波スタでいただきました)