あーあ、とツインキャストがため息をつくと、濃紺から黒へボディカラーを変えたデストロンの情報参謀も負けじとため息をついた。
「ちょっと、真似しないでくれる?」
「誰がお前なんかの真似をするか」
「全く鬱陶しいなぁ」
ああいやだいやだ。
ツインキャストは首を振ってなんとかこの苛つきを発散しようと試みた。
「大体さぁ、なんで大人しくやられたまんまになってないのさ? 君をわざわざ生き返らせるほどデストロンで人材不足なわけ?」
「その言葉そのままお前に返す」
「返さなくて良いよ」
全くうんざりする。
仲間達のところに戻れたのは嬉しいけれど、まさかこんなおまけまでついて来ようとは。
苛々して、うんざりする、だけど。
「またその陰気くさい顔を拝むとはねぇ」
そういう自分の声に滲むものを、忌々しいことにサウンドブラスターも聞き取っているだろう。
結局のところおまけみたいについてきたライバルの復活が、ツインキャストは嬉しいのかもしれなかった。
仲間がいて、宿敵がいて。そうでなくては張り合いがないではないか?
「貴様のにやけ面も少しは締まるかと思ったが……馬鹿は死んでも治らんというのは本当らしいな」
にっと笑ってツインキャストは手を振った。
「どうも。君こそ今度は口から生まれてきてみたの? 随分お喋りだよね」
二人の間をざっと風が吹き抜ける。
舞い上がった土埃に目を細めて、次いでツインキャストはその向こうの黒いボディを睨みつけた。
もう一度、次は相討ちでなくて、完全に叩きのめしてやる。
そのチャンスがあるのが、たまらなく嬉しくて楽しかった。
*2010/08/11