midair





「お前は外した事がないんじゃなかったのか」
 初めてタッグを組んでの戦闘後、スラッグスリンガーは手の中の銃に呆れたように話し掛けた。
「エイムレスよりはましだろ」
 カリバーストは拗ねたような声を出して飛び跳ねる。
 それを抑えながらスラッグスリンガーは溜息をついた。
「あいつは酷い酷くないとかじゃない。ミスファイヤー以上に射撃の下手なやつが存在するなんて考えた事も無かったぜ。まあ少なくともエイムレスよりはましだがな…ナイトスティックを見たか?正確な上に破壊力も桁外れだ。あいつをみなら」
 スラッグスリンガーの顔にトランスフォームしたカリバーストの足がめり込んだ。
「てめぇの腕もわりいんだ!」
 ぎにゅ、と嫌な音がしてスラッグスリンガーは思わず情けない声を上げた。
 痛え!と叫んで鼻を押さえて唸る。
「この野郎、ふざけやがって!よく俺にそんな口が利けるな」
 掴まえようと伸ばされた手をさっとよけてカリバーストは舌を出した。
「うるせぇよ」
 くるりとトランスフォームすると遠慮なしにスラッグスリンガー目掛けて撃つ。
 当たると見えた瞬間、スラッグスリンガーは素早い身のこなしでそれを避けて、銃を取り出すとカリバーストを打ち落とした。
「生意気言うな、ちびすけ」
 わ、と悲鳴を上げて墜ちたのを摘み上げて肩へ放り投げる。

「ほら見ろ」
 勝ち誇ったように言う横顔を膨れっ面でみやってカリバーストは肩を竦めた。
「どこ行くんだよ?」
 ふて腐れた声に機嫌良さそうにスラッグスリンガーは答えた。
「てめぇの訓練だ」
「訓練?」
 うげぇ、と顔を顰めたカリバーストの頬を引っ張って頷く。
「訓練は大事だ。実戦でそれを生かせるかはまた別だがな。いくら経験をつんだところでまるで駄目な奴もいる」
 それがミスファイヤーのことと気付いてカリバーストは顰めっ面を緩めた。
「ああはなりたくないだろう」
 笑いながら言ってスラッグスリンガーはぽんぽん、と小さなパートナーを叩いた。
「精々優しく教えてやるよ」




*2008/11/19